こんにちは!
設計部の石堂です。
今回ご紹介する施工事例は、天井高の変更工事です。
今回の建物は純日本家屋で、2階の1室の天井高が低いため、
天井をあげられないでしょうか?とのご相談でした。
今回のように日本家屋の2階で、天井高が一部屋だけ低いことはよくあります。
築年数の古い、床面積の大きい建物で、「入母屋」と呼ばれる屋根形状の建物に多くみられます。
もともと入母屋は日本のお城などに多く見らる形状で、古くから一般的な住宅でも取り入れられてきました。
民家で施工される場合、外観を見たときに2階部分の屋根に段差をつけることで、
建物全体がお城の形状に近づき、より格式高い印象を受ける建物とります。
※諸説あります。
↑違い棟の参考写真
屋根を部分的に下げるので、その下の部屋の天井高も低くなってしまいます。
今回の建物もこれと同じような形状でした。
このような場合、天井全体を高くすことが難しいので、
屋根を支えている丸太を現し、天井を屋根なりに勾配をつけて作ることで、
天井を高くすることにしました。
施工中の様子がこちら。
天井を解体した後の写真ですが、丸太があり、元の天井は、赤線で示した位置で作られていました。
天井高さは、低いところで2mを下回るくらい、高い所でも2.2mくらいでした。
写真ではわかりにくいですが、屋根の奥が高くなっています。
今回の工事で2階の小屋裏が全体的に確認できましたので、
あわせて大屋根部全体に断熱材(グラスウール100㎜×2層)を施工させていただきました。
こちらが施工後の様子。
天井を撤去した後、屋根の形状に合わせて新しい天井を作りました。
また、断熱性のをあげるために外壁面と、屋根の勾配なりに断熱材を新設しています。
壁は一部アクセントクロス貼りとして、絵画が飾れるようにピクチャーレールを設置しています。
今回は床に傾きがあったため、下地からやり替えて、仕上げを無垢材のフローリングに変更しています。
施主様にインターネットで取り寄せていただいた、
温かみのある無垢フローリングを、大工さんに施工していただきました。
天井高が低い閉鎖的な空間でしたが、
勾配天井と現し仕上げの丸太梁で、吹き抜けのような開放感のある空間に仕上がりました。
今回も工事のご依頼、ありがとうございました!
工期:2週間
工事費:1,500,000円(フローリング材料費別途)






